価格

 古今東西、どんな場合でも買い物に必ずついて回る法則が一つだけあります。それが「安かろう、悪かろう」であり、「安物買いの銭失い」です。スーツケースもそれと同様だということが、いろいろスーツケースについて調べているうちに分かってきました。

 そもそもスーツケースの基本構造は、頑丈な箱に取っ手をつけて、開閉装置をつけ、あとは鍵、キャスター、運搬用のハンドルを付けただけのものです。それが何ゆえに何万もするのか。実に不思議に思えます。だからこそ私が当初購入したような格安のスーツケースも存在するわけです。

 では格安のスーツケースと、しっかりしたスーツケースとの違いはどこにあるのか。以下私が考えた違いです。ちなみに5万以上の物は、私は予算の関係で最初から考慮していません。

 さて、見かけは大きさも色も取っ手の長さも鍵の構造も、キャスターの数も同じスーツケースがあったとします。ネットでこういったスーツケース情報を見るとすぐわかりますが、安いものは1万円以内で買えます。一方で私が購入したエースの製品は3~5万ぐらいです。

 さらに高級なリモワになると5万以上若しくは10万円以上するのが当たり前という感じです。

 これとよく似ているのが車。同じ1500ccのセダンなのに、新車を見ると150万ぐらいで買えるものもありますが、高いものは500万以上します。ただしスーツケースの場合は、車のような複雑な機能はないので、付加価値も限られています。

 ということは、その違いは「本体の材質」(重さや強度)「組み立てのち密さ」「耐久性」といった部分にあると思われます。

 さらにそれに加えて、もう一つのポイントが本体に付属している部分が破損する確率だと私は思っています。つまり取っ手の破損、鍵の破損、キャスターの破損(最も多いとい聞いています)などです。

 当然ながら有名メーカーは、そういった部分が破損しやすいということを熟知していますから、逆にその部分をしっかり作ろうとしているはずです。

 もし多数の顧客が「すぐに壊れた」というクレームをつけるような製品を販売したら、メーカーの信用度がガタ落ちになることを知っているからです。さらにあまりお客さんが見ないような底面の開閉部分も、メーカー製のものはしっかり作られているような気がします。

 逆に格安製品が壊れた場合は、「やっぱり安いものはすぐ壊れるな」という印象を購入者側が持ったとしても、「安物だからしょうがないか」と諦めてしまう部分も少なからずあると思います。

 もし一生の間に旅行は1回しか行かないというのであれば、旅先での破損も覚悟して最も安いものを選ぶのも選択肢の一つだと思います。しかし何回も行くだろうなと思ったら、やはりある程度の値段の付いたメーカー製品を選んだほうが良いはずです。

 ただしメーカー品なら絶対に壊れないということもないわけで、扱いが乱暴だったりすれば、確率的に壊れる可能性も若干はあると思います。要するにメーカー製品は壊れる確率が格安製品より少ない、という認識でよいのだと思います。

 (ただし最近は格安製品の耐久度も以前に比べて向上した、と書いてあるサイトも多数あります)