外枠の構造

 スーツケースの本体部分をよく見ると、中央の鍵の部分あたりがきちんとした金属でがっちり固定されるフレームタイプのものと、ファスナーでしめるものとの二種類あることが分かります。

 どちらを選ぶかはお好みですが、それぞれ構造上の特徴があることも確かです。そして両方のタイプが販売されているということは、両方ともにメリットデメリットがあるということです。

 そこで先ずその違いを大まかに比較してみます。

  フレーム構造 ファスナー構造
重さ 金属なので重い プラスチックや布なので軽い
頑丈さ 頑丈 やや弱い
変形 曲がりにくいが、変形すると戻りにくい 多少の変形に耐えられる
防水 水は侵入しにくい フレーム部分からも浸み込む可能性がある
堅牢 布の部分が弱い
開閉 全体が開く 一部だけを開けることができる
容量 変化しない 布が膨らんだりする余裕がある
内容物 破損が少ない 外部からの力で破損する可能性がある
変形が少ない 重いものを入れると歪む可能性がある


 だいたいこんな感じだと思います。ただメーカーもそれぞれの良い部分を強調し、悪い部分を少しでも減らそうと努力しています。つまり簡単に言えば、フレームは少しでも軽く、ファスナーは少しでも丈夫にというようなことで、両者の境界は徐々に曖昧になっているような気もします。

 ただどちらについても、価格的に安いものを選択すると、それぞれのデメリットが顕著に表れると思います。あとは個人の体力、体格、好みもあると思います。また旅行期間、旅行頻度、旅行場所等も考慮しなければいけません。

 日本の空港では丁寧に扱われていると思われるスーツケースですが、海外では放り投げるということが当たり前のように行われている可能性が高いです。私の場合は、最近年に4~7回海外旅行を楽しむようになったので、耐久性を考えてフレームタイプを選択しました。

 もし女性で短期滞在が主、なおかつ旅行回数もそれほど多くないということならなら、ファスナータイプで十分かもしれません。そう考えると、判断の分かれ目は頑丈さをとるか軽さをとるかという選択になるような気もします。