車輪の大きさと数

 だいぶスーツケースのイメージが絞られてきました。次はもう少し細かいところを見ていきます。使い勝手の点から考えると、次に考慮すべきことはキャスターです。先ず4輪と2輪について。

 そもそも2輪というのは、スーツケース全体を傾けて運搬するという用途に特化されています。つまり水平方向に動かせないということです。これは不便ですが、逆に傾いた面に4輪のスーツケースを置いておくと、ストッパーがない場合、勝手に滑り出します。

 また電車等に持ち込んだとき、電車の発進停車のたびに、スーツケースが移動します。(ストッパー付きのものがあるので、その場合はこの問題は発生しません)

スーツケースのキャスター部分

 つまり2輪だからと言って悪い面ばかりではないということです。しかし4輪の場合は傾けて運ぶこともできますし、水平に押して運搬することもできます。従ってストッパーがついてれば、4輪は2輪の機能を上回ると考えて良さそうです。

 次にキャスターの数ではなく、キャスターの直径に注目します。写真は私が利用しているエースのスーツケースのキャスター部分の写真です。

 だいぶ使い込んでいるので汚れが目立ちますが、ちょっと回してもよく回ります。それではこのキャスターの車輪の直径は大きいほうが良いのか小さいほうが良いのか。

 極端なでこぼこ道をスーツケースを引きずって歩くなんてことは滅多にないと思いますが、1cm程度の細かい段差は結構あります。また歩道にコンクリートのタイルのようなものが敷き詰められている場合は、その溝を通過するたびにスーツケースに衝撃が加わります。

 この時当然直径が大きいものは衝撃も小さくなり、また溝にキャスターがはまり込むトラブルも防ぐことができます。というわけで、できれば小さなものよりも大きなものを選んだほうが良さそうです。

 また回転数も小さなものより大きいもののほうが少なくなりますので、ゴムタイヤ等の摩耗が少ないと思われます。ただし運搬方向の変化に対しては、小さいキャスターの方が有利だと言えそうです。

 もう1点大事なことがあります。それはスーツケースを買った後で、壊れやすいものの代表格がキャスターだということです。一流メーカーの物は、そういった点も考慮していると思われますので、同じ車輪に見えても、長く使えるということになります。